プデチゲ(部隊チゲ)は韓国のチゲ(鍋料理)の一種。肉、野菜、豆腐など一般的なチゲの材料と共に、ソーセージやスパム、インスタントラーメンなどの食材を辛いスープで煮込んだ大衆的料理だ。
プデチゲは在韓米軍部隊が多い京畿道・議政府市(ウィジョンブシ)が本場とされる。その由来には諸説があり、朝鮮戦争中やそれ以降の混乱期に在韓米軍部隊からの援助物資・放出物資・残飯を利用して作られたとも、韓国軍部隊の若い兵士が共同生活をする中で広まったともいわれる。1960年代に、おでんを売る店でおつまみとして売られたのが始まり。初期には炒め料理だったが、その後現在のようなスープスタイルに変化した。
唐辛子粉・キムチなどを入れた辛いスープに、豚肉などの肉、白菜・ホバクなどの野菜、豆腐やトッ(餅)、そしてプデチゲには欠かせないハムやソーセージ、スパム、インスタントラーメンなどを煮込む。
韓国にはプデチゲ専門のチェーン店がたくさんあり、若年層を中心に大変人気がある。「ワントゥッコン)」というチェーン店もその一つ。店名は「大きなフタ」という意味だ。店名の横には「議政府プデチゲ」という文字が添えられている。
昼食時ともなれば続々と客が訪れる。注文を受けるたびにあらかじめスープと具が入れられた浅い鍋に、店名でもある「大きなフタ」をしたものが厨房から運ばれてくる。各テーブルにあるコンロで煮ながらいただく。
プデチゲに欠かせないインスタントラーメンは、チゲの締めでなく最初から入れることが多いようだ。ラーメンはプデチゲの値段には含まれておらず、追加で注文する(1つ1,000w)。注文すると、あらかじめ厨房である程度ゆでたラーメンが鍋に入れられる。麺をほぐしてひと煮立ちさせればすぐ食べられる。
