韓国では、サムゲタンやフライドチキン、チムタッなどをはじめとし、鶏肉を実に上手に食べると感じる。そんな鶏肉料理の中の一つにタッカルビ(鶏肉の焼き肉)がある。先日韓国人の知人の案内で入ったのは、炭火焼きタッカルビがおいしいことで評判の店だった。
「ソコソコ」という名前のこの店はチェーン店で、この日行った釜慶大学のすぐ近くにある店舗が本店。釜山大エリアにも店舗があり、テレビのMBCでも紹介されたことがある店なのだそうだ。店内の丸いテーブルには焼き肉の店らしく、それぞれ排煙用の筒が天井からぶら下がっている。韓国ではよく見かける光景だ。

キムチやタマネギソースなどが運ばれてきた後、各テーブルに真っ赤に熾った炭火が運ばれてくる。そして炭火焼きのタッカルビが登場。味付けされた鶏肉は、厨房である程度焼いて火を通してからテーブルに運ばれてくる。肉が厚いからだろうか。炭
ちなみにこの「タットリタン」という名前、「タッ」は鶏という意味の韓国語で、「トリ」は日本語の「鶏」、「タン」はスープという意味の韓国語だ。よって、そのまま訳すと「鶏鶏スープ」と鶏という言葉が重複してしまう。極端に難しい言葉や規範的でない言葉・外来語などを、韓国固有の言葉で言い換えようという醇化語では、「タットリタン」ではなく「タッポックムタン」という名前で呼ぶことが推奨されているのだそうだ。
それはともかく、ここのタッカルビは日本の照り焼きチキンをもっと香ばしく、少しあっさりさせたような味で、日本人の口にも合うこと請け合い。やみつきになりそうな味だ。釜山=牧野 美加