「失敗することも楽しいですよ。1回で成功したら、学ぶことがありませんから」。 自他共に認める“冒険野郎マクガイバー”、“変人発明家”チェ・ギュウォンさん(43)は5月17日、水営(スヨン)区水営洞のカヤック体験場で、リサイクル用品で作ったカヤックの操縦に失敗した後、そう言った。 19日の「発明の日」を記念して、チェさんはペットボトル約60本とハンガー約100本で作った「リサイクル用品カヤック」を水営江(スヨンガン)に浮かべた。パドルはテニスラケットで作った。 「わー、浮いた、浮いた。本当に進むじゃない」。人々の歓声を背に出発したが、カヤックは左水営橋(チャスヨンギョ)まで流されてしまった。 結局、安全要員が出動し、チェさんは自作のカヤックと共に救助され戻ってきた。 チェさんは「多大浦(タデポ)海水浴場や機張(キジャン)にある渓谷で試したときはうまくいったんだけど。風が強いから、川では難しいな」としょんぼりした。 しかし、「失敗は成功の母」だと言うチェさんは、今後、リサイクル用品カヤックに自作の凧をくくりつけた「カイト・サーフィン」に挑戦する予定だ。 チェさんが発明に興味を持つようになったのは約1年半前。 平日は英語講師兼、英語学院(塾)の院長だが、週末になると発明家に変身する。 「小学生の娘が、ある時から遊んでくれと言わなくなったんです。急に、週末にすることがなくなって、以前から関心があった発明を趣味として始めるようになったんです」と話す。 特に関心があるのはサバイバルに必要な発明品を作ることだという。 大学の山岳部で登山やキャンプに何度も行った。遭難した際、生き残るために欠かせない「水、火、身を隠す場所」の三つを自分で作れる時まで修行中だという。 砂と炭、ハンカチだけで水営江の水を浄水し、実際に飲んで見せた。リサイクル用品カヤックも、使っていないハンガーでハンモックを作っていてアイデアがひらめき、誕生したものだ。 チェさんは「おかしな人だなと思われるかもしれないけど、楽しいから発明は続けたい。情熱がわくようなことがあれば、ためらわずに是非やってみてほしい」と語った。 *写真は、ペットボトルで作ったカヤックに乗るチェ・ギュウォンさん |